LCC機内持ち込みサイズ:29社の一覧とおすすめ2kg以下のスーツケース

LCCの機内持ち込み手荷物のサイズ

LCCを利用して旅行したいと思ったら、「機内持ち込み手荷物のルールは普通の航空会社と同じなのかな?」と気になりますよね。

結論から言うと、LCCであってもJALやANAと同じサイズ・重さの規定を採用している航空会社があります。でも、多くのLCCは独自のルールを持っています。

サイズや重さに厳しい航空会社もあり、制限を超えると追加料金が発生し、空港で思わぬ高額を請求されることもあります。

この記事では、日本に就航している29社のLCCについて、それぞれの機内持ち込みサイズと重さを一覧にして紹介しています。

これを読めば、今持っているスーツケースで対応できるのか、それとも新しく買う必要があるのか、すぐにわかります。

更に、新しくスーツケースを購入したい人のために、2kg以下の超軽量スーツケースもリストアップしました。

荷物を預けず、機内持ち込み手荷物だけにしたいなら、大容量で超軽量のスーツケースがベストな選択です。この記事内のリストを参考にしてください。

LCC機内持ち込みサイズと重さ

LCCではエコノミークラスの場合、機内持ち込み手荷物(無料)は、高さA+幅B+奥行Cの合計が115cm以内となっています。115㎝以内ならどんな形状でもOKというわけではなく、航空会社ごとにABCそれぞれのの最大サイズも定められています。

LCCの機内持ち込み手荷物のサイズは3辺の合計が115cm以内

微妙に異なる最大サイズ

最も一般的なのは、エアアジアなどが採用している56×36×23(高さ56センチ以内、幅36センチ以内、奥行23センチ以内)というサイズです。韓国のLCC(Group2)は、55×40×20というサイズがほとんど。このサイズはJALやANAの機内持ち込み手荷物のサイズと同じです。

春秋航空だけが、3辺の合計が90cmで、他のLCCと比較してひとまわり小さくなっています。ちなみに春秋航空(中国)とスプリングジャパンは別のサイズ規定なので要注意です。

個数は2個まで

スーツケースの他に、小さなバッグやパソコンケースなども機内に持ち込み可能です。LCC29社のうち荷物を1個しか持ち込めないのは春秋航空だけで、その他の航空会社はすべて2個まで可能です。

バッグは座席の下に入る大きさに

小さいバッグやパソコンケースのサイズについては、「サイズを明記している航空会社」「まったく記載がない航空会社」「座席の下に入る大きさ」と説明している航空会社の3つに分かれます。

座席の下の荷物
特に記載がない場合は、座席の下に
入る大きさを目安にしましょう

重さは2つの荷物の合計

重さの制限はすべてのLCCが10kg以内、あるいは7kg以内となっています。スーツケースとバッグを機内持ち込みにする場合は、この2つの合計が10kg、あるいは7kg以内になるようにします。

免税店で買ったものは?

海外旅行の場合、帰国に際して空港の免税店でお土産を買う人は多いと思います。お酒を買ったり、化粧品を買ったり。これはどういう扱いになるのか?

「出国審査通過後に空港で購入した免税品は、機内持ち込み手荷物とは別枠」と明記しているLCCは、エアアジア系列の4社、バティックエアー・マレーシア、スクートの6社だけです。つまり重量制限が7kgの航空会社の場合、この7kgにプラスして免税品を買ってもいいですよ、ということです。下のリストでは★印を付けました。

逆に、免税店で買ったものも7kg、あるいは10kgに含まれます! と明言しているのがジェットスターなど12社。下のリストでは青色で表示しています。

この12のうちの2つの航空会社、香港エクスプレスとタイガーエア台湾の口コミを見つけました。

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香港エクスプレスで、免税品の分の追加料金を搭乗ゲートで支払った

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タイガーエア台湾で、免税店で買った物を詰め直せ(手荷物は2 個にしてね!)と言われた

免税店の買い物袋
免税品は別枠だと思いがちですが
そうではないLCCもあります

その他、特に説明のないLCCについてはSNSや掲示板、レビュー等のユーザー投稿をチェックしてみました。結果、機内への持ち込みを拒否された、搭乗前に追加料金を取られた、という書き込みは見当たりませんでした。私の実体験もこの結果と合っています。

56×36×23:大きいスーツケースのサイズ

(40×30×10):小さいバッグのサイズ
*座席下:前の座席の下に入る大きさ
*記載なし:サイズについて記載なし

★印:免税品は「別枠」
青地:免税品も重量制限の対象

ベトジェット・タイベトジェットエア
(30×20×10):小さいバッグのサイズ
(40×30×10):ラップトップのサイズ

バティックエア・マレーシア
(22×27×8):女性用バッグのサイズ
(10×15×20):男性用ポーチのサイズ

LCC 29社の機内持ち込み 手荷物ルール
航空会社 大サイズ
(小サイズ)
重さ
Group 1
エアアジアX ★ 56×36×23
(40×30×10)
7kg
タイエアアジア ★ 56×36×23
(40×30×10)
7kg
タイエアアジアX ★ 56×36×23
(40×30×10)
7kg
フィリピンエアアジア ★ 56×36×23
(40×30×10)
7kg
ジェットスター 56×36×23
*座席下
7kg
スプリングジャパン 56×36×23
*記載なし
7kg
セブパシフィック 56×36×23
(35×20×20)
7kg
タイベトジェットエア 56×36×23
(30×20×10)
(40×30×10)
7kg
ベトジェットエア 56×36×23
(30×20×10)
(40×30×10)
7kg
タイライオンエア 56×36×23
*記載なし
7kg
バティックエア・マレーシア ★ 56×36×23
(22×27×8)
(10×15×20)
7kg
香港エクスプレス 56×36×23
(40×25×20)
7kg
Group 2
エアソウル 55×40×20
*記載なし
10kg
エアプサン 55×40×20
*記載なし
10kg
エアロK 55×40×20
*記載なし
10kg
ジンエアー 55×40×20
(40×30×15)
10kg
タイガーエア台湾 55×40×20
*記載なし
10kg
チェジュ航空 55×40×20
*記載なし
10kg
ティーウェイ航空 55×40×20
*記載なし
10kg
Group 3
スクート ★ 54×38×23
(40×30×10)
10kg
Group 4
エアジャパン 55×40×25
*記載なし
7kg
エアドゥ 55×40×25
*記載なし
10kg
スカイマーク 55×40×25
*記載なし
10kg
スターフライヤー 55×40×25
*座席下
10kg
ソラシドエア 55×40×25
*記載なし
10kg
Group 5
ジップエア 50×40×25
(45×35×25)
7kg
ピーチ 50×40×25
*記載なし
7kg
Group 6
イースター航空 50×35×30
*記載なし
7kg
Group 7
春秋航空 40×30×20
*1個のみ
7kg

LCC対応サイズ
2kg以下のスーツケース

暖かい季節の1~2泊の旅行なら荷物は少な目ですが、長旅や服が重くなる寒い季節、あるいはお土産をたくさん買いたい場合には、7kgはかなり厳しい数字です。

そんな時にスーツケース自体が重たいと、ほとんど何も詰められません。というわけでここでは2kg以下のスーツケースをタイプ別に紹介しています。

スーツケース購入の
チェックポイント

サイズは外寸を確認

機内持ち込み手荷物の最大サイズは、当たり前ですがスーツケースの外寸が対象です。スーツケースのポケットやハンドル、キャスター部分も含まれます。ハンドルを引き出すタイプの場合は、収納されている状態で計ったサイズです。

Amazonなどでは、「本体サイズ」として内寸が表示されている場合が多いので要注意。このサイトでは、サイズはすべて外寸を表示しています。

ハードタイプよりソフトタイプ

2kg以下のスーツケースは、布製のソフトタイプ(ソフトキャリー)が主流です。ハードタイプだと、どうしても2.5kg以上になってしまいます。

ソフトタイプは衝撃を吸収するので、ぶつけてもへこむことがありません。外側にポケットが付いていて、小さい物の出し入れも簡単です。

フロントオープンが便利

ファスナーがスーツケースの側面に付いている両開き型(ブックオープン型)は、両側に同量の荷物を詰めるようになっています。

従来からあるこのタイプのスーツケースの難点は、荷物の出し入れに広いスペースが必要なこと。狭い部屋だと、スーツケースを広げるのに苦労します。

これに対して最近多いのがフロントオープンのスーツケース。このタイプのソフトキャリーは、荷物の出し入れがとても楽です。

両開きのスーツケース
従来型のスーツケース
荷物の出し入れに広いスペースが必要
フロントオープンのスーツケース
最近多い、フロントオープン型
狭い場所でも荷物が出しやすい

2輪より4輪がおすすめ

スーツケースのキャスターは、2輪より4輪の方が操作性がいいのでおすすめです。4輪なら前後・左右、好きな方向に荷物を移動させることができます。もっと操作性が高く安定している8輪タイプもあります。

一方2輪は、斜めにした状態で一定方向にしか移動できません。ただし電車の揺れでスーツケースが勝手に動いたりする心配がなく、4輪より軽めのスーツケースが多いです。

ショッピングカートは不可

以前、4,000円程度で売られていた2輪のショッピングカートを旅行用に使ったことがありますが、ショッピングカートは自立せず不便なので、おすすめしません。

バックパックも軽くて便利

バックパックやデイパックはスーツケースに比べると軽量なものが多いので、LCCを利用する際には特におすすめです。キャスターが付いている3wayタイプもたくさんの種類があります。

4輪ソフトキャリー

機内持ち込み用として、最もおすすめするタイプ。外部ポケットも複数あって使いやすく、値段も15,000円前後と手ごろです。①②ともフロントオープン型です。

①LEGEND WALKER
SOFT CASE 4043-49
サイズ 重さ 容量 キャスター
55×34×22 2.0kg 28L 4輪
定価:15,180円(税込)
ブラック/ネイビー
Group1・4適合サイズ
②HIDEO WAKAMATSU
フライ3
55×35×22 1.8kg 27L 4輪
定価:18,700円(税込)
ブラック×ライム/ブラック×レッド/ブラック×ブラック
Group1・4適合サイズ

4輪ハードタイプ

ハードタイプにしては驚異的な軽さのスーツケースをピックアップしました。しかも33、35、37Lと大容量。

③④は、身長に合わせてキャリーハンドルの高さが調節できる点が特長で、TSAロック付きです。開閉部はファスナー。④はダブルキャスターで、車輪が8つ付いていて走行性が高く安定しています。

⑤のロンカートは、イタリア製スーツケースらしい洗練されたデザイン。BMWやフォルクスワーゲンのデザインにも携わった工業デザイナーが手掛けたものです。2層構造のファスナー、安定性のある55mmのホイール(キャスター)、ハンドルの高さ調整付きで、10年間の保証も付く優れた商品です。

③LEGEND WALKER
BLADE 5604-48
サイズ 重さ 容量 キャスター
54×36×23 2.0kg 35L 4輪
定価:23,980円(税込)
ブラックカーボン/ホワイトカーボン
Group1・3・4適合サイズ
④FREQUENTER
AURA 1-510
54×35×23 1.8kg 33L 8輪
定価:18,700円(税込)
ダークグレー/シルバー/クリーム
Group1・3・4適合サイズ
⑤RONCATO
WE ARE
55×40×20 2.0kg 37L 4輪
定価:74,800円(税込)
ブラック/ホワイト×ブラック/ホワイト×レッド/シルバー/ブルー
Group2・4適合サイズ

2輪キャリー

⑥⑦は折りたためるのが特長。使わない時はコンパクトに収納したいという人向けの商品です。

⑥アジアラゲージ
Locobox
サイズ 重さ 容量 キャスター
55×37.5×21.5 1.9kg 40L 2輪
定価:14,850円(税込)
ブラック/ネイビー/ワイン/アイボリー/ミントブルー
Group4適合サイズ(荷物の量を調整すれば2にも適合)
⑦GRIFFIN LAND
折りたたみスーツケース
51×36×19 2.0kg 33L 2輪
定価:9,072円(税込)
ブルー/グレー/レッド/ライトレッド/パープル/ブルー
Group1・2・3・4適合サイズ

2way、3wayキャリー

⑧デイパックキャリー24は、ソフトキャリーとして転がす、キャスターを収納して背負う(あるいは肩にかける)という2way。

⑨Gullwing 3wayリュックは、転がす、背負うに加え、ポケット部分が着脱式の小型デイパックになっています。

⑩3wayリュックKBN15178は、転がす、背負う、手にさげるの3way。

⑧SOLO-TOURIST
デイパックキャリー24
サイズ 重さ 容量 キャスター
51×31×17 1.5kg 24L 2輪
定価:16,500円(税込)
ブラック
Group1・2・3・4適合サイズ
⑨BLAZER CLUB
Gullwing 3wayリュック
50×34×19 1.9kg 27L 2輪
定価:6,930円(税込)
ブラック/ネイビー/レッド
春秋航空以外のすべての航空会社に適合
ファスナーを開きマチを19cmから25cmに拡張可能(拡張時の容量は36L)
デイパック部分:サイズ40×27×5 容量7L
⑩ BLAZER CLUB
3wayリュックKBN15178
52×35×21 1.7kg 46L 2輪
定価:7,700円(税込)
ブラック/グレー
Group1・3・4適合サイズ

大容量バックパック

⑪CabinZeroはイギリス発のブランド。名前のとおりキャビン(航空機)に持ち込むことを前提に考えられたバッグです。荷物が少量の時は、ベルトでバッグの幅を調整できるようになっています。

ロストバゲージ防止機能付き。容量は36Lの他に28L、44Lもあります。

⑪CabinZero
classic 36L
サイズ 重さ 容量 キャスター
45×31×20 700g 36L なし
定価:12,300円(税込)
20色以上のカラーバリエーションあり
春秋航空以外のすべての航空会社に適合

LCCの安さを実感したいなら
預け荷物は「なし」

LCC、特に国内線のLCCは、預け荷物がないことで破格の安さを実現しています。例えばピーチの場合、東京-沖縄のエコノミークラスのチケットは、最安値だと片道6,000円台で購入できますが、預け入れ荷物の料金は片道2,000円、往復だと4,000円もかかってしまいます。

例外的に韓国のLCCだけは、預け荷物15kgが無料という神対応ですが、その他の航空会社を利用する場合は、預け荷物がない方が断然安く済みます。

預け荷物がなければ、荷物受け取りのために到着ロビーで待つ必要がないし、ロストバゲージ、スーツケースの破損といったリスクも避けられます。短い旅行なら荷物は機内持ち込みだけにして、LCCの安さを実感してください。

by Mami Shimasaki